ランタンを【燃料の種類】で分けてみる
ランタンは使用する燃料の種類によって、「石油系(ホワイトガソリン・灯油など)」「ガス缶」「電池」の3つに分かれます。
3種類の燃料の特徴を以下に挙げていきます。
【燃料1】ホワイトガソリン・灯油
石油から精製された「ホワイトガソリン」や「灯油(ケロシンともいいます)」がランタンの燃料の一つになります。
ホワイトガソリン・灯油の「長所」
【長所1】寒さに強い
ホワイトガソリン、灯油などの石油系燃料は寒冷地でも安定したパワーを発揮してくれます。
また石油系燃料を使うランタンは点火すると熱を放出するので、冬の時期ランタンが幕内にあるだけで暖かくなるというメリットもあります。
【長所2】ランニングコストが安い
ランタンによって個体差がありますが、燃料1リットルで8時間から15時間くらいの点灯が可能です。
ホワイトガソリンの単価は1リットルあたり約400円〜600円。灯油だと1リットルあたり約80円〜90円とかなり格安のランニングコストです。
灯油はガソリンスタンドで1リットル単位で小売してくれます。
ホワイトガソリン・灯油の「短所」
【短所1】点火までに手間がかかる
「ガソリン・灯油」と「マントル」との組み合わせのランタンを点火させるには、まず燃料を気化させる「ポンピング」という作業が必要です。
灯油ランタンはさらにポンピングの前にジェネレーターを温める「プレヒート」という作業も必要です。
ランタンに点火させるのに、他のランタンと比べると手間がかかります。
【短所2】保管、運搬方法に気をつかう
ホワイトガソリンや灯油は引火性が高いので燃料の保管には注意が必要です。
キャンプに持って行く時はしっかりした容器に入れる必要があります。
【短所3】定期的なメンテナンスが必要
ポンピングレバーに油をさすなどの定期的なメンテナンスが必要になります。
【燃料2】「ガス缶」系
ランタンに使う燃料の一つであるガス燃料(ガス缶)は缶の種類が2つ アウトドア缶(OD缶)、カセットガス缶(CB缶)あります。
ランタン用には釣り鐘型のアウトドア缶(OD缶)がよく使われています。
ガス缶の「長所」
【長所1】保管、運搬が楽
缶によって燃料が保護されているので、ガソリンや灯油と比べると燃料の保管や運搬が楽です。
【長所2】残量がわかりやすい
使用する前にガス缶を振れば、どれくらい缶にガスが残っているのか直感的にわかります。
【長所3】メンテナンスが楽
ガスを使用するランタンはシンプルな構造(ポンピングが必要ないなど)なので、比較的メンテナンスが楽です。
ガス缶の「短所」
【短所1】燃料が無くなるのが早い
ランタンを使う頻度によりますが、ガス缶1本をだいたい一晩か二晩で使い切ってしまいます。
ランタンに使うガス缶は、1本あたりの単価が高いアウトドア缶(OD缶)が多いため ランニングコストが高めです。
【短所2】寒さに弱い
通常のガス缶(液化ブタンガス)は気温が低くなると、しっかりしたパワーが発揮できません。
寒さに強いガス缶(液化プロパン入り)もありますが、単価がさらに高くなります。
【燃料3】「電池」系
LEDランタンを灯す燃料の役割を果たす「電池」は、使い捨てタイプと、繰り返し何度も使える充電式タイプとがあります。
電池の「長所」
【長所1】安全性が高い
電池は引火性も低くコンパクトなので、保管や持ち運びがしやすく安全です。
【長所2】手に入りやすい
電池は忘れたり残量が無くなっても、コンビニやスーパーなど どこでも手に入りやすいです。
【長所3】ランニングコストが安い(充電式)
充電タイプの電池は、初期投資は必要ですが何度でも繰り返し使えるので 長期的にはランニングコストが低く抑えられます。
【長所4】メンテナンスがいらない
電池を使用するランタンは、いわゆる「電化製品」になるのでメンテナンスはほぼ必要ありません。
電池の「短所」
【短所1】残量がわかりにくい
他の燃料のように「あとどのくらい残量があるのか?」が見た目ではわかりません。
電池の残量をチェックする道具もありますが、ランタンから電池を取り出して一つずつ確認するのは面倒です。
【短所2】自分で修理は不可能
電化製品なのでメンテナンスは要りませんが、何の前触れもなく突然点灯しなくなる場合があります。
電池以外を使うランタンだとパーツ交換などで自分で直せることもありますが、電池ランタンは不可能です。
【短所3】電池の処分に困る(使い捨て電池の場合)
使い終わった使い捨てタイプの電池はキャンプ場では処分できないことが多く、家に持ち帰っても分別ゴミに出せず(地域による)、指定の回収ボックスに入れなければならないなど廃棄方法が面倒です。
燃料によるランタンの分類を座標軸にしてみる。
解説してきた「3種類の燃料(ガソリン・ガス缶・電池)」は、「手間のかかり具合」と「ランニングコスト」の2つの軸にした座標軸にしてみると、違いがさらに明確になります。
このように燃料の種類は「手間」や「ランニングコスト」に直結するので、ランタンを選ぶ上で重要な判断材料になります。