キャンプでの焚き火に「ピコグリル398」を使うようになってから、焚き火の時間がさらに楽しくなりました。
今回は焚き火台「ピコグリル398」を、実際に使ってみてわかった、以下のポイントについて詳しくレビューいたします。
- ピコグリル「4つの特徴」
- 実際に使ってわかったピコグリル「6つの良い点」
- 気をつけておきたい「6つの注意点」
- 焚き火を楽しむ「お薦めアイテム8選」
- ピコグリルのコピー商品との相違点・見分け方
- ピコグリルが向いている人、向いていない人
焚き火台 ピコグリル「4つの特徴」
まずはピコグリルの特徴から紹介するよ!
【特徴1】スイス発「超コンパクト」焚き火台
ピコグリルとは、スイスの「STC社」が手がける「超コンパクトな焚き火台」で、2011年、Bruno Wanzenried(ブルーノ・ヴァンゼンリート)氏によって設計・デザインされました。
出典:picogrill
組み立て時の大きさからは、想像できないほどコンパクトに収納・携帯できるようにデザインされていることが、大きな特徴の一つです。
【特徴2】ピコグリルには「4種類5種類」の焚き火台がある
(2022.1.17追記:ピコグリル498が新しく登場したので追記しました)
ピコグリルは全部で4種類5種類の焚き火台があります。
出典:STC
5種類のピコグリルには、それぞれ商品名の最後に「数字」が付いています。(例:ピコグリル●●)
- ピコグリル 85
- ピコグリル 239
- ピコグリル 398
- ピコグリル 498
- ピコグリル 760
この数字はピコグリルの「サイズとデザインの違い」を表していて、数字が大きいほどサイズが大きな焚き火台となります。
出典:STC
ちなみに、ピコグリルの数字(例:ピコグリル398)は、一番最初に完成した時の重さをグラムで表しています。
ピコグリル398の現在の重量は443g。改良を重ねて今の重量になったんだってさ。
「ピコグリル398」
5つのピコグリルの中で、僕が購入したのは「ピコグリル398」。
「ピコグリル」シリーズの一番大きなサイズ(ピコグリル760)よりも2つ小さめなタイプです。
ピコグリル398は、少人数用(ソロキャンプから家族キャンプ用)のコンパクトな焚き火台です。
【特徴3】シンプルかつ美しいデザイン
ピコグリルは、ステンレスの板(2枚)と棒状のフレームを組み合わせた独特な構造をしています。
装飾を無くして「機能」を追求したシンプルなデザインが、美しさを感じさせます。
【特徴4】焚き火で調理もできる
ピコグリルは専用の「スピット(串)」を使って、調理もできます。
このスピット(串)に食材を刺して、焚き火の炎で炙った美味しさは格別です。(詳しくは後述します)
出典:STC社
実際に使ってわかった「6つの良い点」
ピコグリル398を、実際にキャンプで使って感じた「6つの良い点」について、順番に解説していきます。
【良い点1】とにかく薪がよく燃える
ピコグリルは焚き火をする際に、とても良く薪が燃えてくれます。
火付きの良い針葉樹なら、着火してから放置しておいても、そのままずっと燃え続けてくれるほどです。
薪がよく燃える理由は、薪を置くプレートの中央部分の「V字構造」にあります。
焚き火台に置いた薪の下(V字の上)に、空気の通り道ができるのね!
この空気の通り道により、酸素を効果的に供給して、燃焼効果を上げることができます。
面倒な薪への着火も簡単なので、初心者の方にもおすすめです。
火付けに使う着火剤は「ベスター」や「文化たきつけ」が、安価で使い勝手が良いのでオススメだよ!
焚き火を終えた後の燃えカスが少ない
燃焼効率が良いので、焚き火を終えた後も燃えかすが少なく、片付け時の後処理も非常に楽です。
おまけにピコグリルは重量が軽い(本体はたったの367g!)ので、片手でラクラク持ち運べます。
キャンプ場内にある灰捨て場に、焚き火台ごと持ち運んで灰や炭を捨てる作業も簡単です。
重い焚き火台は重量が5〜6kgあるから、灰捨て場に持ち運ぶのが重くてツライんだよね…
【良い点2】収納がコンパクトで本当に助かる
とにかく薄く折りたためる
ピコグリルはシェルプレート(薪を置く板部分)が、非常に薄く折りたためます。
折りたたんだプレートは、(他のパーツと一緒に)ピコグリル専用の小さな収納ケースにしまうことができます。
ほぼ「A4サイズ」の収納ケース
ピコグリル専用収納ケースのサイズは、縦23cm、横34cm。
ほぼA4コピー用紙と同じ大きさです。
なんと厚みは1センチ以下
ケースに入れた厚みは、一番厚い部分で1cm以下。
A4スケッチブック並みの薄さです。
とってもコンパクトに収納できるのね!
ピコグリルの重さは、たったの443グラム
スピット(串)を入れたピコグリルの重量は、たったの443グラム。
スピットを除けば、本体は367グラムしかありません。
収納ケースに入れた全体の重さも498グラム。焚き火台とは思えない軽さです。
ペットボトル(500ml)と同じ軽さだね!
この(A4用紙並みの)収納サイズと、(ペットボトル並みの)軽さなら、オートキャンプはもちろんのこと、ハイキングや登山、バイクツーリングなどでも簡単に持ち運ぶことができます。
A4サイズだから、ザックやリュックの背中部分にちょうどピッタリ入るよ
車でキャンプに行く場合も、積載スペースが大幅に節約できます。
他のキャンプ道具がたくさん入るよ!(笑)
【良い点3】市販の薪を燃やせる
キャンプ場やホームセンターなどで売っている薪の長さは、40cm前後です。
市販されているほとんどの軽量コンパクト焚き火台(やウッドストーブ)は、市販の長い薪を入れることが構造上できないタイプが多いです。
小枝や細い薪をタテ方向に入れるタイプが多いよね
ピコグリルは、薪を入れるプレートの横幅があり、長さは約38.5cmあります。
この横幅であれば、40cm前後の薪も余裕で焚き火台に置いて燃やすことができます。
大きな薪から出る炎を、ゆっくり眺めていると幸せな気分になります。
【良い点4】ワイルドに調理ができて楽しい
ピコグリルは、焚き火だけでなく、炎を使って料理も楽しむことができます。
ピコグリル専用のスピット(串)を使って調理
ピコグリルには調理をするための専用の「スピット」が用意されています。
このスピットにソーセージ、お肉、野菜などを刺して(↓)
ピコグリルの台に乗せて、焚き火の炎で調理することができます。
焚き火台に置いても、スピットの持ち手部分は熱くりません。よく考えられた構造になっています。
しかも食材を簡単に裏返すことができる実用的なデザインです。
直火で焼くと煙(スモーク)の香りがお肉に付いて、とってもおいしいよ
スピットに刺してマシュマロも焼けるね!(大好き)
スピットは五徳にもなる
ピコグリルに乗せたスピット(串)は、ケトル(やかん)や、鍋を置く「ゴトク(五徳)」としても使えます。
スピットを横に2つ並べると、大きめのケトルや鍋も安定して置くことができます。
直火で調理できるから、アウトドアな雰囲気が楽しめるね!
ピコグリルの耐荷重は?
ピコグリル398の耐荷重は正式には公表されていませんが、メーカーテストによるとスピット使用時の耐荷重は7〜8kgまで確認されているとのことです。(正規販売店のスタッフさん談)
重さのあるホーロー鍋や、小さなダッチオーブンも、ギリギリ使うことができそうです。
スピットの強度に不安を感じる場合は、「秘密のグリルさん用ゴトク」を使用すると、より安定して重さのある物を置くことが可能です。(後述します)
焼き網を置いて調理も可能
スピットを置く場所に、「焼き網」を置いて調理することも可能です。
100円ショップのダイソーに、ピコグリル398のサイズにぴったりの焼き網が売っています。
収納ケースにも、ピッタリ収まるので一緒に持ち運ぶことができます。
スピット(串)と焼き網、どっちが便利か?
焼き網は調理後にゴシゴシ洗うのが面倒ですが、スピットは串を水洗いして拭き取るだけなので後処理が簡単です。
ピコグリルのプレートにある穴にスピットの汚れを掃除する穴が付いていて、穴にスピットを差し込むことで焦げや汚れを取ることができます。
手軽さでは、スピット(串)に軍配が上がるね。
【良い点5】5秒で組み立て可能
ピコグリルは、収納ケースから取り出して、数秒で組み立てることができます。
ピコグリルの組み立て方法
まずは、フレームを地面に置きます。
次に、開いたプレートをはめ込むだけで完成です。
5秒〜10秒で簡単に組み立てられるよ!
片付ける時も、折りたたんで収納ケースにしまうだけ。めっちゃくちゃ楽で早いです。
【良い点6】片付けとメンテナンスが楽
焚き火が終わった後の片付けとメンテナンスも、手早くできて面倒ではありません。
残った燃えかすを処分して、プレートを簡単に水洗いした後、ペーパータオルで拭き取るだけで完了です。
もしその場で水洗いが出来なくても、ススなどの汚れが付く「内側」に折りたたむ構造なので、とりあえずササっと折りたたんで、そのままケースにしまっても問題ありません。
コンパクトなので自宅に帰った後、キッチンなどでプレートの汚れを洗い流すこともできます。