今回は、スノーピーク「フィールドブロワ(MKT-103)」の以下の点について 詳しくレビューしていきます。
- スノーピーク「フィールドブロワ」5つの特徴
- 実はこんなにある”フィールドブロワの使い道”(キャンプ編・クルマ編・自宅編)
- これで間違いない「バッテリ・充電器の選び方」
- フィールドブロワ「イマイチな点と注意点」
- 次回は改善してほしいポイント
- フィールドブロワが「向いている人・いない人」
思ったよりも使い道がたくさんありました。
スノーピーク「フィールドブロワ」 5つの特徴
スノーピーク「フィールドブロワ」の長所・短所を含めた5つの特徴を、さっそく紹介していきます。
【特徴1】送風機+おまけ掃除機
「フィールドブロワ」ってなぁに?
スノーピークの「フィールドブロワ」を、超カンタンに説明すると
です。
スノーピークの取扱説明書によると、フィールドブロワの「送風機能」の用途は、”テントの水滴飛ばしや火起こしなどに使用”となっていて、
さらに、”着脱できるノズルを吸気口に付け替えて「簡易的な掃除機」としても使用できる” と記載があります。
【特徴2】ノズルからパンパない強風が出る!
フィールドブロワの引き金を引くと、ハンディタイプとは思えないほどの「ものすごい風量」がノズルから飛び出します。
最大風速はなんと秒速98m! 小石くらいなら軽く吹き飛んでいくほどの威力があります。
3段階の風量設定が可能
使う用途に応じて、3段階「 1(弱)・2(中)・3(強)」の風量調節がツマミで変更可能です。
直感的でわかりやすいデザインです。
トリガー(引き金)での”強弱”調節も可能
さらに、スイッチの引き金(トリガー)の”引き加減”により、細かな強弱の調節ができます。
ちょっとだけ風を吹きつけたい時とかに便利だよ。
【特徴3】実はマキタ「UB185D」のOEM商品
実はフィールドブロワ(MKT-103)は、「マキタUB185D」のスノーピーク版(OEM商品)です。
マキタが製造して、スノーピークがそれを仕入れて、自社のブランドと型番をつけて販売しているんだね。
マキタとスノピの2つを比べると、ブランドロゴとカラー以外は全く同じ製品です。(サイズも重量も風量も機能も全て同じです)
フィールドブロワはキャンプに馴染むカラー
機能を追求した美しいマキタデザインに加えて、フィールドに馴染むように仕上げたカラーリングが気に入っています。
キャンプシーンに馴染むカラーリングが気に入っています。
「マキタ製」という安心感
製造元である「マキタ」は、プロの職人さんたちに愛用されている総合電動工具メーカー(東証1部上場企業)です。
マキタの製品は、様々な過酷な現場を想定して製造されたプロ仕様の電動工具。全ての製品が実用的かつ堅牢(頑丈)です。
稼働にはマキタの”リチウムイオンバッテリ”が必要
このフィールドブロワを含めたマキタの製品は、同じくマキタ製の強力な「リチウムイオンバッテリ」で稼働します。
出典:マキタ
マキタ製のリチウムバッテリーは、長期保存に強く、電池の持ちも長い(高容量)なことで定評があります。
充電式で何回も繰り返し使えるため、ランニングコストも安くて経済的です。
バッテリが他のマキタ製品に併用できる
マキタのバッテリが1つあれば、他のマキタ工具にも同じバッテリを使うことができます。
出典:マキタ公式カタログ
例えば、フィールドブロワのバッテリは、フィールドファンMKT-102やマキタCF102などのマキタ製の扇風機と兼用できます。
さらに、マキタ製USBアダプタ「ADP05」にマキタのバッテリに装着すると、USB給電が最大2つまで使用可能になります。(キャンプでめっちゃ便利です)
どれもキャンプに重宝しそうだね!
【特徴4】バッテリ・充電器は ”別売り”
フィールドブロワは本体のみの販売で、バッテリと充電器は別途購入する必要があります。
【特徴5】取り回ししやすいサイズ感
使いやすいコンパクト+コードレス
フィールドブロワはコードレス(コンセントにつなぐ必要が無い)なので、どこでも使えるし、コンパクトなので取り回しがとても楽です。
取り回しが良いので、しっかりと対象物を狙って風を吹き付けることができるよ
女性でも片手で持てるわね。
電源コンセントにつなげるタイプの(フィールドブロワよりも)高出力のブロワもありますが、アウトドアではコードレスタイプが断然使いやすいです。
持ちやすいラバーグリップ
グリップ部分がラバー素材になっているため滑りにくく、片手でしっかりと持てる構造になっています。
グリップ感がよく、手によく馴染む感じです。
フィールドブロワの「サイズ・寸法」
フィールドブロワのバッテリを含めた”実寸サイズ”は以下の通りです。
ちなみに、カタログ値のサイズ(バッテリを除く)は、517×156×210mmです。
フィールドブロワの重量は1.9kg(バッテリ含む)
フィールドブロワの本体とバッテリ(BL1860B)の両方で約1.9kgの重量があります。
カタログ値の重量(バッテリ除く)は1300gですが、実際に測ってみると少し軽量で1229gでした。
本体重量1229g+バッテリ670g=合計約1.9kg
バッテリの容量によって若干重量が違います(↓)。
- BL1860B:重量 約670g
- BL1830B:重量 約610g
こんなにあった!「フィールドブロワの使い道」
僕がフィールドブロワの購入を迷っていた理由は、
便利そうだけど、使い道ってかなり限られるよね
という理由でした。
でも、使ってみると意外とたくさんの使い道がありました。
フィールドブロワ最大の利点とは?
突然ですが、フィールドブロワ最大の利点とは、
ことです。
この利点を活かして、いろんな作業の「時短」になる!
この、フィールドブロワ最大の利点を活かすと、いろんな作業の「時短」につながります。
例えば、テントの撤収作業、車の掃除・洗車、自宅の庭掃除、などなど 今まで時間がかかっていたこや面倒だったことがかなり時間短縮や効率的にできるようになりました。
フィールドブロワを実際に使ってみて、何が時間短縮になったり効率的になったのか、便利になったことをくわしく解説していきます。
フィールドブロワの使い道「キャンプ編」
(1)テント・タープに付いた朝露を飛ばす
温暖差の激しい季節にテントやタープには、朝方にびっくりするほど露が付着しています。
チェックアウト時間が早い(例えば10時とか)キャンプ場だと、乾くのを待つのにヤキモキしちゃうよね。
こんな時、フィールドブロワの風量を「3(強)」にして、テントに付いている水滴を吹き飛ばしてやると、乾燥撤収の時間を短縮することができます。
フィールドブロワをテントに使うコツ
- まずは軽くテントやタープを揺さぶって、大まかな水分を地面に落としてからフィールドブロワを使うのが効率的です。
- 太陽の当たりにくい”北側”の生地からブロワで結露を飛ばしていくと、全体の乾きが早いです。
(注意点)フィールドブロワで全部の水滴が飛ばせるわけではない
生地に付着している全部の水滴を吹き飛ばす風量はフィールドブロワにはありません。8割がたの水滴を飛ばしたら、雑巾などで残った水滴を拭きあげてやる必要があります。
スカートに付いた水滴や芝を吹き飛ばす
テントやシェルターなどに付いていることが多いスカート部分は、地面に接しているため水分が一番乾きにくい場所です。
スカート部分に残った水滴の吹き飛ばしもフィールドブロワが活躍してくれます。
落ち葉や木の実なども確実に吹き飛ばす
樹木の下などにテントやタープを設営した時は、落ち葉や木の実などがテントやタープの生地に付着します。
落ち葉や木の実って、トゲトゲがあって取りにくいんだよね。
フィールドブロワは軽くて取り回しが良いので、タープやテントの自分の背よりも高い箇所にも、簡単に風を送ることができます。
(2)インナーテントの掃除
インナーテント(テント室内)に入ってしまった砂やゴミも、フィールドブロワを使うと一瞬で吹き飛ばすことができます。
特に、地面が砂地のサイトや、海や湖が近いサイトは、インナーテントの中にも砂が入りやすいのでフィールドブロワが活躍します。
後半に述べますが、フィールドブロワのもう一つの機能である”吸引(集塵)”は、そこまで得意ではありませんが、テント内のゴミを吸い取るくらいのことは全然可能です。
(3)テント収納時に枯芝やゴミを飛ばす
テントやタープを撤収するとき、地面の枯芝などが生地に付着して、なかなか取れずにイライラする時があります。
グランドシートの裏側も枯れ草がたくさん付着しています。
こんな時、フィールドブロワがあれば、テントを収納する前にジャマな枯芝やゴミを一気に吹き飛ばしてキレイにすることができます。
(4)焚き火の着火、送風
焚き火の時、太い広葉樹への着火には時間がかかりますが、フィールドブロワで風を送ってやれば簡単に着火できます。
焚き火の炎が弱くなった時にも、ブロワで空気を送り込むと炎の勢いが復活します。
薪ストーブにフィールドブロワを使う時は風量に注意が必要です。最大風量だと、内部の灰が風でテント内に飛び散ってしまうので、引き金(トリガー)で調節して風を送ってやるのがコツです。
(5)炭おこし
炭の火起こしにも、フィールドブロワを使うと素早く炭を起こせます。
(6)インフレータブルマットやエアーベットを膨らませる
今まで面倒だったインフレータブルマットやエアーベッドも、フィールドブロワを使って風を送ることで7割〜8割がた膨らませることができます。
通常の吹き込み口に空気を入れられるようにノズルを開けてから、フールドブロワのノズルを直接当てて空気を入れ込みます。
(7)虫を吹き飛ばす
虫が苦手な方は、テントにくっ付いて離れてくれない嫌いな虫をフィールドブロワで吹き飛ばすことができます。
特に羽虫が大量発生するキャンプ場などでは、フィールドブロワが活躍します。(白地系のテント生地には、よりたくさんの羽虫が集まってきやすいです)
気になる場合は、フィールドブロワで吹き飛ばしてやりましょう。
キャンプ以外のアウトドアシーンでの使い道
(8)SUPやボートの空気入れ
SUP(スタンドアップパドルボート)やボートなどの空気を入れる作業も、前述したインフレータブルマットのようにフィールドブロワを使って7割〜8割くらいまで膨らますことができます。(吹き込み口の種類によってはできない場合もあります)
フィールドブロワだけでは高圧にできないため、最終的な仕上げはポンプを使って手作業で圧を上げてやる必要がありますが、途中までの工程がずいぶん楽になります。
浮き輪などの空気入れ
同様に、浮き輪などもフィールドブロワを使って膨らますことができます。
フィールドブロワは子供でも簡単に使えるため、子供にお手伝いもしてもらえます。
(9)長靴などの簡易乾燥
濡れてしまった長靴(内部)を大まかに乾燥するのにも便利です。温風は出ないので完全に乾かすことはできませんが、乾燥時間は早くなります。
特に子供の長靴が遊んで濡れるのよね。
(10)スキーやスノーボードの雪を飛ばす
ゲレンデでスキーやスノーボードを終えたあとで、道具を車に積み込む前に付着した雪を取り除く(飛ばす)のに重宝します。
車の雪を落とす
同時に車に積もった軽い雪も簡単に吹き飛ばすことができます。
フィールドブロワの使い道「クルマ編」
車のお掃除や洗車にもフィールドブロワは、とっても便利な使い道があります。
(11)洗車後の水飛ばし
車を洗車した後の拭き上げ前に、フィールドブロワを使って水滴をざっと飛ばしてしまうと、拭き上げの時間短縮になります。
あらかじめ水滴を飛ばしておくことで、タオルを使って何度も水滴を拭き上げる必要がなくなって、最後の拭き上げ作業が楽です。
タオルでの拭き上げる回数が減ると、拭きキズの心配も少なくなります。
最後にタオルで拭きあげる時間が、かなり短縮できるよ!
フロントグリルやホイールなどの細かな部分も、簡単に水滴を飛ばせます。
ボディにガラスコーティングやワックスがかかっていると、面白いように水滴が飛び散っていきます。
ブロワの先端がゴム製のノズルだから、車のボディに万が一ぶつけちゃっても安心よね。
(12)車内のゴミ飛ばし
フィールドブロワは、車内のチリやホコリやゴミを飛ばすのにも便利です。
ドアや窓を全開にして、フロアマットや手の届きにくい場所などにフィールドブロワで風を当てて、ホコリやゴミを吹き飛ばします。
(13)車庫・ガレージ・駐車場の掃き掃除
車庫やガレージなどの土間部分に吹き溜まったホコリやゴミを掃き出す時にも使えます。
当然、駐車場の掃き掃除にも便利です。
(14)自転車の雨水を飛ばす
クルマではありませんが、スチール製の自転車が雨に濡れた時は、そのままにしておくと錆びやすいので、自転車に付いた雨水を飛ばすのにも使えます。
フィールドブロワの使い道「自宅編」
フィールドブロワは、自宅でも掃除などの作業時間を短縮できます。
(15)玄関の掃き出しの掃除
玄関ドアを開けっぱなしにして、玄関の掃き出し部分のゴミやホコリをフィールドブロワで屋外に掃き出せます。
その後、ついでに玄関の外回りもササっとゴミを掃き集めることができます。
(16)ベランダの掃き掃除
同じく、ベランダのチリやホコリも簡単に掃き掃除が可能です。
(17)サッシ溝のゴミや結露の吹き飛ばし
サッシの溝(レール)にたまったホコリや結露などを、風を送って屋外に吹き飛ばせます。
結露を屋外に吹き飛ばすときは、風力は「1」程度でちょうど良いです。(ここでも指を使ったトリガー調節が便利です)
クモの巣も吹き飛ばせます。
(18)庭や駐車場の 枯葉・落ち葉を吹き飛ばし(吹き集め)
庭や駐車場の枯葉や落ち葉などの吹き飛ばしや吹き集めが楽にできます。
ホウキで掃く時間と比べると、かなりの時間短縮になります。
別売りの「ガーデンノズル」にノズルを付け替えると、より強力に吹き飛ばすことができます。
(19)衣類についた花粉を飛ばす
帰宅時や、洗濯物に付いた花粉を吹き飛ばすのにも便利そうです。
(20)パソコンのキーボードのホコリを吹き飛ばす
キーボードの隙間に入り込んだ細かいホコリを吹き飛ばせます。
強い風で吹き付けると、キーが風の力で押し込まれてしまうくらい強力です。
アイデア次第で、使い道がもっと増えそうだね!
これで間違いない「マキタバッテリの選び方」
フィールドブロワのバッテリって種類がたくさんあるけど、どれがいいんだろう?
バッテリ選びは種類がたくさんあって”ややこしい”
マキタのバッテリは、高機能かつ長く使用できるだけあって、けっこう高価な買い物です。失敗はしたくありません。
しかも種類がたくさんあるから、ややこしいんだよね。
(取扱説明書より抜粋)
フィールドブロワに対応している18Vのバッテリは6種類(2022年1月現在)もあって、バッテリ容量によって価格が違います。
(結論)おすすめのバッテリはBL1860B
まず結論から言うと、バッテリは「BL1860B」がおすすめです。
BL1860Bをおすすめする理由
まず、アマゾンや楽天などのインターネット販売などで、メーカー希望小売価格よりも安く買えて、しかも手に入りやすい(流通量が多い)のは1830Bと1860Bです。
この2種類の違いは「バッテリの持ち(容量)」の違いです。1860は1830と比べて倍のバッテリ容量があります。
- BL1860B:容量 108Wh(18V×6Ah)強モードで20分ちょっと
- BL1830B:容量 54Wh(18V×3Ah)強モードで10分ちょっと
しかし、値段が2倍違うわけではありません。実勢価格は変動しますが、1860Bが大体14000円台、1830Bは12000円前後と、そこまで大きくは変わりません。
もし予算が許すのであれば、ズバリBL1860Bをおすすめします。
互換・非純正バッテリは危険なのか?
値段が安い”互換バッテリ”って使えるの?
最近、アマゾンや楽天などで 「互換バッテリ」という名前で純正品の半分くらいの値段で販売されている非純正バッテリ。
【結論】互換バッテリはおすすめしません
結論から言うと、互換バッテリはおすすめしません。
理由は、互換バッテリは値段は安いけど、そのぶん安全性が犠牲になっているものが多いためです。
具体的に言うと、過充電保護(バランス充電)ができていない構造だったり、過電圧の監視回路の構造が微妙なバッテリがほとんどだからです。(問題ない互換バッテリもあるかもしれませんが、僕のような素人には見た目で分かりませんし、分解して内部の構造を確認することもできません)
過充電保護や、過電圧の監視回路に欠陥があると、充電中に発熱→発火してしまう可能性もあります。現に事故が発生し問題になっています。
メルカリなどでも互換品のバッテリは、(危険だから)出品を禁止されているね。
万が一の発火のリスクを避けたいのであれば、純正品を強くおすすめします。
充電器の選び方
フィールドブロワに対応するマキタのバッテリ充電器もまた、たくさんの種類(5種類)があります。
(取扱説明書より抜粋)
充電器の種類の違いは、ざっくり言うと充電できる速度や、一度に充電できるバッテリの数などによって種類や値段が違ってきます。
おすすめの充電器
おすすめの充電器は、DC18RFか、DC18SDです。
理由は、それ以外の充電器はどちらかというとプロ仕様です。(いろんなボルト数の充電器に対応していたり、一度に2つのバッテリが充電できたり)フィールドブロワのような18Vのバッテリを充電するには、DC18RFかSDで十分です。(値段も比較的リーズナブル)
DC18RFとDC18SDの違いは、充電できる速さが違います。(DC18RFは急速充電対応なので、DC18SDの倍の速度で充電できる)
先ほどおすすめしたバッテリ(1860B)だと、DC18SDだと2時間で満充電、DC18RFだと1時間で充電できます。
”互換・非純正”充電器は使用に問題ないのか?
バッテリと同じく充電器にも”互換充電器”という非純正の充電器が存在します。
互換充電器は、純正充電器と比べて値段が安く設定されており、インターネットで簡単に購入できます。
互換バッテリと同じように互換充電器の”安さ”にも、やはり理由があります。
互換充電器には、急速充電機能があるのに熱を外に逃す冷却ファンが付いていなかったり、過充電保護の回路の有無が分からないものもあります。
安全性に疑問があるし、自分に充電器の専門的な知識がないので、僕は使っていません。