「冬キャンプ」という言葉を聞くだけで寒くなりそうですが(笑)、実は「ちょっとした知識」や「ちゃんとした道具」を準備するだけで、冬でも快適なキャンプ生活を送ることができます。さらに言うと「冬でしか味わえないキャンプの醍醐味」すらあります。
個人的には、僕は夏のキャンプよりも冬のキャンプの方が好きです。(断言)
今回はキャンプ初心者のための「冬キャンプを楽しく乗り切る方法」について、以下の2点について詳しく解説していきます。
- 冬キャンプ 5つのメリット
- 楽しく冬キャンプを乗り切る 9つのワザ
冬キャンプのメリットとは?
まずはクソ寒いw季節である「冬」にわざわざキャンプをしたくなる「5つのメリット」について説明いたします。
【メリット1】キャンプ場が空いてる
だいたい「冬にキャンプをする」と知人に言っただけで、ほぼ100%「変人扱い」されます(笑)。
それほど冬のシーズンにキャンプをすることは、認知されていない(人気がない)ので、基本的にキャンプ場は他のシーズンに比べて、かなり空いています。
ハイシーズンには激混みの人気キャンプ場のサイトを思う存分使って、自分の好きな場所に広々とテントを張ることができます。
【メリット2】虫がいない
暖かい時期には活発に動いていた虫たちも、冬には姿を現さなくなります。
特にキャンパーの天敵である「ブヨ、アブ、ハチ、蚊」からの攻撃を心配をしなくてもよいので、虫嫌いのキャンパーには何よりうれしい季節なのです。
【メリット3】空気が澄んでいて気持ちいい
秋から冬にかけて空気は乾燥します。
乾燥すると空気中の水蒸気(霧や霞など)が少なくなり、空気がスッキリと澄んだ状態になります。
暖かいテントから外に出た時に、オイシイ澄んだ空気を吸い込むと最高な気分になれます。
空気が澄んでいると遠くがはっきりと見渡せるので、自然の風景もより美しく見えます。
特に朝の澄んだ空気の中で飲むコーヒーは最高です!
【メリット4】雨の日が少ない(太平洋側)
冬は他の季節と比べて圧倒的に降水量が少ない季節です。
出典:気温と雨量の統計
冬は北からの季節風により雪雲がかかって、日本海側は雨や雪が多く降りますが、太平洋側は高い山が邪魔して雨が少なくなります。
出典:気象庁
冬は雨の日が少ないので、キャンプを含めた外遊びに適した季節とも言えます。
【メリット5】星空が綺麗
冬は日が暮れる時間も早く、夜が長くなります。
先程述べた通り空気が澄んでいて、雨の日も少ないので、夜空の星も断然キレイに見えます。
冬キャンプを楽しく乗り切る「9つの技」
たくさんのメリットがある「冬キャンプ」を、楽しく乗り切るための技を9つに分けて詳しくご紹介します。
【技1】寒く感じたら、暖かいテントに早めに退避
冬の季節も晴れていて陽射しがあるうちは暖かですが、日が落ちると急に寒くなってきます。
外での焚き火も暖かいのですが、寒く感じ始めたら無理をせずに灯油ストーブなどで温めたホカホカの幕内で夜を過ごしましょう。
冬キャンプのテントは、中で料理や食事ができるくらいの広い空間(大人が立てる高さ)があると楽しく寒い夜を過ごせます。
【技2】シュラフ(寝袋)はマミー型でダウン素材のものを
暖かいシュラフがあれば、冬キャンプの寒い夜を恐れることはありません。
オススメのシュラフは「ダウン(羽毛)」素材で、「マミー型」というカタチ。ダウン(羽毛)がたくさん入っていると値段は高いですが、思い切って買ってしまえば、ずっと使える一生もののシュラフとなります。
出典:ナンガ
ダウン(羽毛)は羽毛の隙間に体の熱で温めた空気を貯めて保持してくれます。
マミー型は外気との隙間がほとんど無くなるため、寝袋から体温を逃しません。
ちなみに僕はナンガ600DX(最低使用温度-14度)、寒がりの奥さんはナンガ900DX(最低使用温度-22度)を使用しています。寒さの感じ方は人それぞれですが、夜の間はこの寝袋のおかげで快適な睡眠ができています。
湯たんぽで暖かさ倍増
寝袋の中に「湯たんぽ」を入れて寝ると暖かさが倍増します。
我が家で「湯たんぽ」は冬キャンプの必須アイテムで、家族全員分の湯たんぽ(4つ)をキャンプに持っていきます^^
子供用シュラフはどうするべきか
子供用シュラフには、大人用のような冬用シュラフがあまりありません。
我が家では、子供が寝るときには「しっかりと暖かい格好」をさせて、スリーシーズン用のシュラフを二重にして(マミー型と封筒型のダブルで)寝かせています。
もともと子供は大人に比べると体温が高いので、灯油ストーブなどの暖房器具でテント内が十分に暖かければ、マミー型のシュラフ1つでも大丈夫だと思います。
【技3】灯油ストーブは必須アイテム
夜の寒さを乗り切るには、幕内(テントやシェルター)の中での暖房器具が必須です。
オススメの暖房器具は「灯油ストーブ」です。僕はフジカハイペットという灯油ストーブを使っています。
灯油ストーブは燃焼時間も長いし、火力も高くてすぐに暖かくなります。しかも燃料がどこでも簡単に手に入るという利点があります。
雪中などの厳しい寒さでのキャンプでは灯油ストーブ一つでは幕内も寒く感じます。もう一つ別の暖房器具を持っていくと安心です。
【技4】「下着、くつ下」にお金をかける
冬キャンプ対策の要は「いかに暖かい体温を保つか?」の一言に尽きます。
中でも「下着、くつ下」は直接カラダに触れる衣類なので、体温を保つ一番大切なポイントです。
下着は高機能な「光電子」素材を
出典:光電子
最新の高機能素材である「光電子(こうでんし)」の特徴は、着る人自身の体温によって生み出される自然なあたたかさ(遠赤外線)によって、体を「保温」する機能を持つ素材です。
冬キャンプで「光電子素材の下着」を着ることで、冬の寒さでも快適な暖かさをキープしてくれます。
僕はこの下着を着るまでは「ユニ○ロのヒート○ック」を着ていたのですが、感じる「あたたかさ」が驚くほど違うので、もう元に戻れません(笑)。
くつ下は「登山用メリノウール素材」を
冬キャンプでは寒くなると足元からだんだんと冷えてるので、くつ下は登山用のメリノウール素材がオススメです。
「保温」と「防臭」に優れたメリノウール素材の靴下は、厳冬期の冬山登山でたくさんの登山家たちが愛用しています。
そんな暖かい靴下を冬キャンプで使わない手はありません。
くつ下用の「貼るカイロ」を併用すると最強です。
【技5】テントはトイレに近い場所が良い
冬キャンプで一番寒さを感じる時は、夜中にトイレに行く時です。
あたたかい寝袋から外に出て、トイレに向かう距離が長いほど体温を奪われていきます。
トイレの隣にテントを張る必要はありませんが(笑)、それなりに近い距離にしておいた方が楽です。
【技6】水道の凍結に注意
冬のシーズンはキャンプ場の水道が凍結していて、水道が使えないこともあります。キャンプ場を予約する時は必ず確認しておきましょう。
キャンプ場に問い合わせて、水道が凍結しているようなら、ジャグに水を入れてもっていくか、ペットボトルの水を多めに買って持っていきましょう。
【技7】食事は鍋料理やスープがオススメ
冬キャンプの料理は、熱々の鍋料理やスープがオススメです。汁物は体の芯から温まります。
鍋料理だと、次の日の朝は鍋の残りで雑炊やラーメンにして楽しめます(^^)
ダッチオーブンを使って鍋をする場合、汁物入れたまま一晩置いておくと鉄製ダッチオーブンだと錆びてしまう可能性があります。ステンレス製のダッチオーブンだと錆の心配をしなくてよいのでオススメです。
【技8】洗い物は「そのまま持って帰る」という選択肢もアリ
冬キャンプで最も憂鬱なことは、食器などの「洗い物」です。寒空の下、手が凍るような冷たい水で鍋や食器類を洗うのことは、考えただけでブルーになります。
1泊のキャンプであれば、食器や鍋などの汚れはペーパータオルなどで軽く拭き取って、そのまま持ち帰り、自宅で温かいお湯をたくさん使って、まとめて洗ってしまうのもアリです。
僕の場合、洗い物をせずに食器などをそのまま持ち帰る時は、大きめなバケツにまとめて入れて持ち帰っています。
【技9】寒さに強いガス缶を持っていく
お湯を沸かしたり、料理をするために使用するバーナーの燃料である「ガス缶(液化ブタン)」も、低温時に使用すると火力が低下してしまいます。
対策としては、寒さに強い「液化プロパン」入りのガス缶を使用すると火力が違います。冬キャンプには必ず持っていきましょう。
【おまけ技】温泉施設があるキャンプ場もオススメ
キャンプ場内もしくは歩いて行ける距離に温泉があれば最高です。(例 「○○温泉キャンプ場」というような名前のキャンプ場)
温泉でじっくり温まった後は、湯冷めしないようにテントの中でまったりと過ごしましょう。
まとめ
キャンプ初心者にとってハードルが高めの「冬キャンプ」も、準備さえしっかりすれば心配無用です。
寒い季節のキャンプも、他の季節同様に思い切り楽しんで、四季折々のキャンプを堪能しましょう(^^)