(注意点2)充電時、アダプターファンの音が気になる
先述しましたが、急速充電の間は熱を逃すためにACアダプターから冷却ファンの音が鳴り続けます。
静かな部屋の中で充電していると気になるレベルの音です。
これは、BLUETTI AC200Pが通常のポータブル電源の充電よりも何倍もの速さ(カタログ値500W)で充電をするため、安全性(放熱性)を重視して設計されているためと考えられます。
この冷却ファンのおかげで充電が速くできるので、仕方ないといえば仕方がないのですが、冷却ファンが回らない低速充電モード(ゆっくり静かに充電するモード)もあれば良いと思いました。
ちなみに充電が満タンになってもコンセントから抜かない限りファンの音は切れません。
音が気になる方は、充電は別の部屋で充電をするなどの工夫が必要です。
(注意点4)「省エネモード」に注意
BLUETTI AC200Pは、電力消費をおさえるために「省エネモード」という機能を搭載しています。
「省エネモード」とは、AC出力の電力が50W以下の状態が4時間以上続くと自動的に電源をOFFにしてくれる機能です。(AC出力のみでDC出力は対象外です)
(出典:BLUETTI公式)
電源の消し忘れを防いでくれる便利な機能なのですが、省エネモードの特性を理解していないと以下のような時に困ったことになります。(↓)
連続して家電を稼働させておきたいような場合は「省エネモードは必ずOFF」にしておきましょう。
また、DC出力を利用したUSB充電(スマホなど)は、省エネモードがONでも自動で電源が切れないので注意しましょう。
(注意点5)雨や結露に注意(防水性能はない)
BLUETTI AC200Pのの防水性能は一般的な生活防水レベルです。
雨に濡れたり結露が付いたりすると故障の原因になるので、外に出しっぱなしなどは避けましょう。
(注意点6)ソーラーパネルは電圧が”35V以上”必要
AC200Pは、ソーラーパネルを使って充電することができますが、ソーラーパネルの種類(電圧)によってはパネル1つで充電ができない場合があります。
充電には「35V以上」の電圧が必要
AC200Pの構造上、ソーラーパネルでの充電は電圧が35V以上無いと充電できません。
例えば、同じBLUETTIのソーラーパネルSP200の場合、2〜3個のパネルが必要です。
例えば、BLUETTIのソーラーパネルSP200の電圧は24Vです。
それに対してAC200Pの電圧範囲は35V〜150Vなので、ソーラパネル「SP200」1つだけだと電圧範囲に達していないため充電ができません。(2つ以上だと電圧が範囲内になるので充電が可能です)
AC200Pのソーラーパネル充電を考えている方は、パネルの電圧を確認してから購入しましょう。
(注意点7)雪中キャンプなど低い気温に注意
AC200Pが正常に動作する環境温度は0〜40℃です。
氷点下の環境だと急に動かなくなるわけではありませんが、バッテリの消耗スピードが速くなってしまいます。
雪中キャンプなど気温が氷点下になる環境で使用する場合は、少しでも暖かい場所に設置することが必要です。
(注意点8)シガーソケット充電は時間がかかる
車のシガーソケットだけでAC200Pをフル充電する場合は、(給電力が低いため)かなり時間がかかってしまいます。
一般的な車のシガーソケット電源は12V。車種によりますがシガーソケットからの出力は80W〜120Wになる計算です。
シガーソケット80W〜120Wの出力は、家庭用コンセントから給電できる出力500Wと比べると、1/4〜1/6も低い給電力になります。
よって、0%からフル充電するには、単純計算で14時間〜21時間以上かかってしまいます。
(注意点9)長期間使わない時も充電を忘れない
ポータブル電源は電源OFFの状態でも、そのまま放置しておくとバッテリー容量がだんだん減っていきます(自己放電といいます)。
例えば、AC200Pを半年放置しておくと、バッテリ残量は100%→80%に減ってしまいます。
「いざという時にすぐ使えるため」と「バッテリー寿命を長持ちさせるため」に、長期間使用しない場合も、最低でも半年に1回はフル充電になるまで充電を行いましょう。
また電源を使用しない場合は、必ず電源をOFFにしておきましょう。本体にコンセントやケーブルを繋げていなくてもACとDCの消耗があるため、徐々にバッテリ残量が減ってしまいます。
次回は改善してほしい「惜しいポイント」
とても便利に使えているのですが、次回は改善してほしい「惜しいポイント」が3つあります。
(1)取扱説明書が簡潔すぎる
付属する取扱説明書の内容が簡潔すぎて、機能面でわかりにくい箇所がありました。
例えば、先述した「省エネモード」の説明が省略されているのはもったい無いと思いました。
全体的にもう少しくわしい説明が記載されていると、ポータブル電源に関してほとんど知識が無い僕のような人間でも安心して使えると思います。
(2)専用の収納ケースが欲しい
これはほとんどのポータブル電源にも言えることですが、専用の収納ケースがありません。
キャンプなどの車で運ぶ場合、本体がキャンプ道具などに接触してしまってキズがつかないか心配になります。
本体のキズや衝撃を防いでくれる「専用収納ケース」があると最高だと思います。
(3)運搬用の専用台車が欲しい
以前は、AC200P専用の台車が販売されていたようですが、現在は販売中止になっています。
(出典:BLUETTI公式)
持ち運びに便利そうなので、再販を待ちたいと思います。
まとめ
BLUETTI AC200Pの”まとめ”として、他のポータブル電源と比べて「優れている点」と、AC200Pが「向いている人・向いていない人」を箇条書きで挙げておきます。
他のポータブル電源と比べて「BLUETTI AC200P」が優れている点
他のポータブル電源と比べて、AC200Pが優れている点は以下の通りです。
- 圧倒的な容量(2000Wh)と出力(2000W)がある。
- 従来のポータブル電源よりも電気製品が長時間使える。
- リチウム電池の中で最も安全性が高いリン酸鉄リチウムを使っている。
- バッテリー寿命が長く、3500回以上充電できる。
- 接続ポートの種類と数が多い。
- 電源本体の充電時間が早い。
- デザインがシンプルで収納に便利な直方体。
- カーチャージバッテリーを別売りで買わなくても良い。
BLUETTI AC200Pが「向いている人・向いていない人」
AC200Pが「向いている人」
こんな方が向いています。
- どんな家電も出力や容量を気にせず使いたい方
- 防災目的で購入を考えている方
- 今までのポータブル電源の容量や出力で不満に思っていた方
- 安全性を重視してポータブル電源を使いたい方(リン酸鉄リチウム電池)
- バッテリー残量を気にせずガンガン使いたい方
- 同時に何台も充電や給電を使いたい方
- バッテリー寿命の長いポータブル電源を探している方
- キャンプで前日の充電がわずらわしい方
- シンプルデザインが好きな方
AC200Pが「向いていない人」
こんな方は向いていません。
- スマホやカメラなどの充電にだけ使いたい人(もっとコンパクトなポータブル電源をおすすめします)
- 本体30kgの重量が耐えられない人(容量は少なくなりますが、軽いポータブル電源があります)
- 充電中のファンの音がどうしても気になる人(扇風機の「強モード」くらいの音がします)
さいごに
大型ポータブル電源 BLUETTI AC200Pについて、初心者目線でくわしくレビューさせていただきました。
ポータブル電源は自分が使用する環境をじっくり考えて、「容量・重量・サイズ・出力」など自分にとってバランスが一番良い物を選ぶことが大切です。
大型のポータブル電源を検討してみえる方の参考になれば幸いです。
時々タイムセールをやっているのでチェックしてみるといいですよ。