キャンプベストの最高峰とも言える、スノーピークの「タキビベスト」。
ちょっと前から「良いモノだよ」とは聞いたり調べたりしていたけど、値段も値段なのでちょっと躊躇していました。そして、1年ほど前に思い切って購入。
購入してからは、キャンプはもちろんのこと、ちょっとした外出時や旅行、カメラ撮影などに超便利で、僕にとって手放せないアイテムとなりました。
高かったけど買ってよかった!
今回はスノーピークを代表するロングセラー商品「 TAKIBI Vest(タキビベスト)」について、以下の点を詳しくレビューしていきます。
- スノーピーク「タキビベスト」2つの特徴
- 実際に使ってわかった「5つの良い点」
- キャンプだけじゃない!タキビベストが便利に使える「おすすめシーン」
- 買ってから後悔しないための「タキビベストの注意点」
- タキビベストが「向いている人・向いていない人」
スノーピーク「タキビベスト」2つの特徴
タキビベストって何?
まずは、スノーピーク「タキビベスト」のことが良くわかる、タキビベストの大きな特徴を「2つ」解説していきます。
(特徴1)火の粉による穴空きを防いでくれるキャンプ用ベスト
タキビベストは、“焚き火”ベストという名前の通り、普段の服の上に1枚重ねることで、焚き火の火の粉による穴空きを(もちろんベストの場所だけですが)防いでくれます。
なんでタキビベストは火の粉で穴が空かないの?
なぜ、タキビベストは火の粉で穴が空かないのか?
それは、タキビベストの素材には、火の粉に耐えうる「難燃素材コーネックス」が使われているからです。
コーネックス?
難燃素材「コーネックス」とは?
難燃素材コーネックスとは、日本の化学メーカー「テイジン」が開発した防炎性に優れている高機能繊維です。(メタ系アラミド繊維と言います)
メイドインジャパンの画期的な素材なのね!
コーネックスは400℃超の耐熱性があり、炎が燃え移ったり、熱で溶けて肌に付着したりすることがありません。
出典:テイジン
その素晴らしい機能性から、消防士さん、軍人さん、工員さんなど、タフな環境下で活動される方の作業服にも使われています。
また、着心地もゴワゴワしたりせずに快適なので、タフさ(難燃性)と着心地の良さ(快適性)という、二つの要素を両立させていることも特徴です。
火の粉に弱いダウンベストの上とかに羽織っても効果的だね!
(特徴2)たくさんのポケットやフックがあって収納力バツグン
タキビベストのもう一つの特徴は、合計で5つのポケットと、6つのフックループが付いていることです。
タキビベストには、前に4ヵ所、後ろに1ヵ所、全部で5つのポケットあります。
それぞれのポケットは容量も大きく、通常のベストと比べると収納力が桁違いで、もはや「着るバッグ」とも言っても過言ではありません。
ポケットとフックの位置と使い勝手
後でも触れますが、たくさんのモノを収納してくれるポケットやフックループについて少しご紹介しておきます。
(1)フロントポケット
左右にあるフロントポケットは、出し入れの回数が多いモノを入れるのに便利です。
奥行きのあるポケットサイズなので、大きなモノも入れられます。
このポケットからサッと出し入れができるので、僕はスマホやカメラなどを入れています。
キャンプの時は、タオルや手拭いなどを入れておくのも便利です。
(2)フロントサイドポケット
フロントサイドにある左右2つのポケットは、ベルクロ付きのフラップポケットです。
ベルクロでしっかり閉じることができるので、僕の場合は鍵や財布など大事なものを入れています。
(3)バックポケット
この背中にある大きなバックポケットが、タキビベスト最大の特徴と言えます。
バックポケットの出入り口は、左右二つありますが、その中央で大きなポケットとしてつながっています。
キャンプシーンでは、薪や焚き火グローブなど、大きめなモノを入れることができます。
バックポケットは、大きめなカメラ三脚やノートパソコンなどまで入ってしまうサイズ感です。
買い物をしたときに買い物袋を忘れても、このバックポケットに入れてしまえます。
6つのフックとループ
タキビベストにはポケットだけでなく、便利なフックやループがあり、さまざまな使い方ができます。
(5)フロントフックループ
掛け外しの多いサングラスやメガネなどを引っ掛けておくのに便利です。
(4)サイドフックループ
タキビベストの横側には、ペグハンマーなどを引っ掛けることができるフックループが付いています。
火バサミ、ペグ、ペグハンマーなども引っ掛けることができます。
使ってわかったタキビベストの「5つの良い点」
実際にタキビベストをいろんなシーンで使ってみて分かった、タキビベストの「良い点」を全部で5つ、順番に挙げていきます。
(良い点1)手ぶらで行動できる解放感!
タキビベストを着ていると、いろんな物をポケットに常に収納できるため、両手を常に空けることができます。
それぞれのポケットにけっこうな収納力があるので、出歩く時もバッグなどを持たずに手ぶらで外出することができます。
僕は”いつも手ぶらで移動したい派”なので、この”解放感”は何にも代え難いです。
(良い点2)モノを探すムダな時間を減らせる
タキビベストをキャンプ中に着るようになってから、「身近にあったはず…なんだけど見つからないモノを探す、という無駄な時間」が少なくなりました。
例えば、着火用のライターや、スマホ、自動車の鍵、財布、など、「確かに、どこかに置いたんだけどなー」って いつも探していたのが、そういうモノをタキビベストに常駐させておけば、モノを探すという無駄な時間が省けて遊びに集中できます。
「あれ?車の鍵どこに入れたっけ?」が無くなります。
僕がタキビベストのポケットにいつも入れているもの
僕がキャンプの時に、タキビベストのポケットに常駐させているモノは、(↓)
着火ライター、スマホ、カメラ、車の鍵、ゴープロ、財布、手拭い(タオル)、焚き火グローブ(熱いものを触るとき)。
ただし、ポケットの場所がたくさんあるので、「どこに何をしまっておくか」というある程度のルール作りは必要です。(結局どこのポケットに入れたかわからなくなってしまい、全部のポケットを漁って探すことになってしまうことがありました)
(良い点3)キャンプ以外の日常でも使える高いデザイン性
タキビベストは、キャンプ以外の日常でもしっかり使える「高いデザイン性」も持っています。
最近、キャンプ用やアウトドア用の多機能ベストが、他のメーカーからもたくさん販売されています。
実店舗でも色々試着してみましたが、タキビベストのデザインが自分の好みに一番合いました。
スノーピークのタキビベストは、機能性とファッション性を両立させたキャンプベストと言えます。
キャンプだけの使用ではもったいないね。
(良い点4)重ね着しやすい
形状がベストなので、気軽に重ね着しやすいところも気に入っています。
肩ヒモのベルトで、長さが簡単に調節可能なので、冬でもたくさん着込んだアウターの上からでも余裕で重ね着できます。
フロントがジッパーなので着脱も簡単です。
今着ている服の上にただ羽織るだけ。
使わない時は、折りたたんでコンパクトに収納できるのも便利に思います。
(良い点5)スノーピークの「永久保証」対象
タキビベストは、スノーピーク「永久保証」の対象製品です。
出典:スノーピーク公式
スノーピークの「永久保証」とは?
スノーピークの「永久保証」についてざっくり教えて!
スノーピークの全ての製品には保証書や保証期間がありません。
なぜかと言うと、スノーピークの全製品は、道具に寿命がくるまで直し続けてくれる「永久保証」が付いているからです。
“スノーピークは、できる限り修理して、長く使ってもらう方がうれしい。直しながら長く愛し続けていくことでしかつくれない、道具との関係を大切にしていただきたいからです。だから壊れたら買い換えるのではなく、修理を繰り返し、何年も使ってもらえるように、スノーピークの全製品は「永久保証」として、一切の保証書をつけていません。保証書などなくても、お客さまが直したいと思って送っていただいた道具は、責任を持って修理します。”(一部抜粋)
出典:スノーピーク公式
なので、万が一の時も修理が可能なので安心できます。(もちろん修理が不可能な場合もあります)
タキビベストが便利に使える「おすすめシーン」
僕がタキビベストを便利に使えている「おすすめシーン」をいくつかご紹介します。
(おすすめシーン①)キャンプ
当たり前といえば当たり前ですが、タキビベストはキャンプで大活躍してくれます。
焚き火の時はもちろんのこと、設営や調理など、さまざまなキャンプシーンで活躍してくれます。
(おすすめシーン②)カメラ撮影時
子供の学校行事や家族旅行などで「今日は気合い入れて写真撮るぞ!」っていう時、交換レンズやらバッテリーやら三脚、一脚。。。持っていくものが多すぎるんだよな〜
カメラを持って撮影に出かけるとき、特に複数のカメラを持って行きたい時、タキビベストを重ね着しているとめっちゃ便利です。
それぞれのポケットに、カメラやカメラ関連の備品などをたくさん入れておけるのが便利で気に入っています。(iPhone、ゴープロ、バッテリー、三脚まで!)
GoPro撮影の時は、ベストの肩紐ベルトにアタッチメントを使って固定できるのも便利です。
GoProの固定には、GoProスイベルクリップがオススメです(↓)。
(おすすめシーン③)自転車でサイクリング、ポタリング
自転車でサイクリングやポタリングをするシーンでも便利に使用できます。
タキビベストのポケットに、財布やスマホ、鍵チェーンなど、ガンガン入れておけます。(特に買い物カゴが無い自転車の場合、さらにお勧めです)
自転車の盗難が心配な方は、重量のある丈夫なチェーンロックも、バックポケットに入れておけます。
チェーンロックの重量は背面にかかるため、重さをそんなに感じません。
サイクリング時にGoProなどのウェラブルカメラで撮影する場合も、タキビベストの肩紐ベルトに固定しておくのがおすすめです。
(おすすめシーン④)旅行
旅行にタキビベストを持っていくと、ポケットに財布、スマホ、地図やパンフレット、カメラなど、旅行に必要な今までカバンに詰め込んでいたものが全部入れておけます。
手ぶらで旅行ができるって最高だね!
(おすすめシーン⑤)買い物
コンビニにちょっと買い物に行く時とかも、タキビベストがあれば、わざわざエコバックを持って行ったり、レジ袋を買う必要なありません。
ジュースやお菓子、ペットボトルなど買い物袋に入れずに、ポケットに入れておけます。
購入してから後悔しないための「タキビベストの注意点」
購入してから後悔しないために、僕が事前に知っておきたかったタキビベストの注意点をまとめました。
(注意点1)真夏は暑くて着られない
真夏の炎天下(30度以上)ではTシャツの上にベストを重ね着するのは、ちょっと無理めです。
背中が蒸れます。
夏にリュックサックを背負うことができない人にはオススメできません(僕がそうです)。あくまで3シーズン用(春、秋、冬用)と割り切った方がよさそうです。
(注意点2)生地が絶対燃えないわけじゃない
スノーピークの公式ページに、このような記載があります。
「難燃性は焚火を楽しむためのスノーピークの自社基準によるものです。防炎を保証するものではございません」(公式ページより抜粋)
いくら400℃まで大丈夫な素材とはいえ、長時間400℃の熱にさらされると危険です。
間違っても、バーナーでタキビベストを燃やしてみたりする行為はやめておきましょうw
(注意点3)フックを過信しすぎるな
ベストの両横にあるフックやループは、ペグハンマーやペグなどを吊るせておけて便利です。
しかし、長時間ハンマーやペグをフックに吊るしていると、何かの拍子で落下することがあります。(僕の場合、過去に2回ほどありました)
知らない間に落としてしまって、紛失してしまう可能性もあるので、あくまでも一時的に吊るしておくときだけにしておいた方が良さそうです。
(注意点4) お値段が高め(初期投資額が高い)
タキビベストの値段は、いわゆるスノーピークな価格(3万円台後半)と高いです。
それは、裏返すと「高いクオリティなゆえに初期投資が高い」とも言えます。
スノーピークの商品は、いったん買ってしまえば長い間使えます。万が一の時は先述した永久保証を使っていつでも修理ができます。
さらに、リセールバリューが高いことも特徴です。メルカリなどのフリマアプリで高値で取引されているので、必要無くなったらいつでも売ることもできます。
(注意点5)常に品薄
人気商品の定めなのか、いつも在庫が少く品薄です。
公式オンラインショップでも「在庫なし」になっていることが多いです。
店舗スタッフさん曰く、「ありがたいことに店舗に届いてもすぐに売れてしまう状態です」とのこと。
人気の商品なので、気になっている方は在庫のチェックを欠かさずにしておきましょう。
タキビベスト「サイズ選び」の目安
タキビベストのサイズ展開は「S・M・L」
タキビベストはサイズが「S・M・L」の3種類あります。
どんなサイズを選べば良いの?
選ぶサイズの目安身長
公式サイトでは「目安の身長」として
- S :160~170cm程度、
- M:165~175cm程度、
- L :175cm~
と、ありますが、
僕は身長177cmで細め(体重60kg)の僕が買ったのはMサイズ。Lサイズは自分の体型にはちょっと大きかったです。
また肩紐のベルトで長さを調整できるので、夫婦で使い回したい時はMを購入すれば、二人で使い回しができるかも知れません。
一度、店舗で着てみるのがおすすめです。(とは言え在庫がないのが辛いところですが。。)
タキビベスト「その他の情報」
今までにお伝えし切れなかった、タキビベストに関する「その他の情報」について書き留めておきます。
カラーは3色展開
カラーは、ブラック、フォレストグリーン、ベージュの3色展開です。
出典:スノーピーク公式
ファブリック違いの商品もあり
ファブリック(素材)が違うタキビベストも販売されています。
- デニムシリーズをリニューアル(タキビデニム)
- 平織り物素材を使ったタキビダック
- 透湿防水機能を加えたモデル
- オーガニックコットンを交織した環境に配慮したモデルをリリース
などを過去にリリースしています。
キッズ用のタキビベストってあるの?
キッズ用のタキビベストも販売されていました。
でも、今現在(2023年5月時点)では販売されていません。(期間限定の商品でした)
洗濯の方法
「洗濯の記号なんでわかんない」という方が大部分だと思いますので、上画像の洗濯マークを解説すると以下のようになります。
- 洗濯ネット使用
- 上限温度30度で、非常に弱く(「弱」「ソフト」などのコース)で洗う
- 塩素系及び酸素系漂白剤の使用禁止
- 乾燥機使用禁止
- 日陰の釣り干しが良い
- 底面温度150℃を限度としてアイロン仕上げができる
- パークロロエチレン及び石油系溶剤による弱いドライクリーニングができる
とは言うものの、僕は普通にドラム式洗濯機で洗濯して、ベランダに干していますが特に今のところ問題はありません。
まとめ
タキビベストが向いている人、向いていない人
最後にこの記事のまとめとして「タキビベストが向いている人・向いていない人」を、箇条書きで書き留めておきます。
タキビベストが向いている人
タキビベストが向いている人はこんな方です。
- 焚き火の火の粉で、生地に穴の空かないベストが欲しい人
- どこに道具をしまったのか忘れやすい人
- カバンを持って外出するのが面倒な人
- いつも手ぶらで外出や行動がしたい人
- キャンプ以外でも使えるオシャレなベストを探している人
タキビベストが向いていない人
タキビベストが向いていない人はこんな方です。
- 焚き火の火の粉から全身を守りたい人(ベストではなくてポンチョがおすすめです)
- 少しでも値段の安いキャンプ用ベストを探している人(他にもたくさん種類があります)
- 真夏の暑い時期に使いたい人(確実に蒸れます)
さいごに
最後まで記事をお読みいただき、ありがとうございました。
今回はスノーピークのタキビベストについて詳しく解説させていただきました。
僕にとっては、キャンプの時はもちろん、普段の外出時も便利で、手放せなくなくなってしまったスノーピークのタキビベスト。おすすめです!
気になる方は、ぜひ一度試着してみることをお勧めします。