薪ストーブはキャンパーにとって憧れのキャンプ道具。しかしながら、ハードルの高い存在でもあります。
ハードルが高い理由として、
薪ストーブをキャンプで使用するには、
何が必要なのか分からない…
など、
初心者にはわからないことが多すぎるからです。(僕がそうでした)
ハードルが高そうに見える薪ストーブですが、事前に「ちょっとした知識」さえ身に付けておけば、大したことはありません。
今回は、キャンプ用「薪ストーブ」導入を検討されている方向けに、「これだけは知っておいた方が良い知識」を全部で5つ、以下の点について詳しく解説していきます。
- 薪ストーブの素晴らしい「3つのメリット」
- 残念な「デメリット」もあります
- 薪ストーブ これだけある「種類の違い」
- 煙突の出口を決めるポイントとは?
- 最低限必要な道具と、あると便利な道具
【知識その1】薪ストーブの「メリット」を知る
まずは、薪ストーブを持つことによって受ける「素晴らしいメリット」を知って、薪ストーブ導入のために、自分で自分の背中を押して行きましょう(笑)
【メリット1】最強クラスの暖かさ
薪ストーブは、薪を燃やした熱を炉内と煙突部分に蓄熱させ、その熱によって空間を暖かくする構造です。
薪ストーブの熱効率は非常に良く、暖房効果はアウトドア暖房器具の中でダントツで最強です。
薪ストーブがあれば、冬キャンプだろうが、雪中キャンプだろうが、幕内は薄着でも快適に過ごせます。
【メリット2】テント内で炎をながめていられる
キャンプといえば”焚き火”。
焚き火の炎をながめていると、不思議と幸せな気分になってきます。
当然、焚き火は外でしかできませんし、冬の焚き火は背中が寒くて、長い時間はとてもやっていられません(個人差あります)。
薪ストーブなら、テントの中でゆっくりと揺らめく炎を、思う存分ながめ続けることができます。
焚き火と同じく、薪ストーブの中の炎をながめているだけで、幸せな気分になれます(^^)
【メリット3】薪ストーブで料理もできる
薪ストーブは暖房だけでなく、その熱を利用して料理を作ったり、お湯を沸かすことができます。
薪ストーブを、いつでもコンロ代わりに使うことが出来てしまいます。
いつも「お湯が沸いている」幸せ
寒い季節のキャンプでは「お湯」があると、いろいろと重宝します。
たくさんお湯があれば、温かいコーヒーやお茶をいつでも淹れられるし、料理にも使えます。
食器の洗い物にもお湯が使えると、油汚れもよく落ちます。
お水を入れたケトルを薪ストーブに置きっぱなしにさえしておけば、いつでも沸いたお湯が使えるし、乾燥しがちな幕内の湿度も潤います。
【知識その2】薪ストーブのデメリットを知る
薪ストーブには「メリット」だけでなく、残念ながら「デメリット」も存在します。
しっかりとデメリットを知った上で、薪ストーブの導入を検討することも大事です。
【デメリット1】手間と時間がかかる
薪ストーブは「組立て・片付け・メンテナンス」に、手間と時間がかかります。
薪ストーブの”組み立て”には多少の手間と時間がかかりますし、薪ストーブの”撤収”では、高温になった炉の温度が下がるまで待つ必要もあります。
片付け時は、炉内にたまった灰の処理をしなければいけません。
撤収時は、チェックアウト時間に間に合うように、余裕を持って片付け始めることが大切です。
【デメリット2】夜中(寝る時)は寒い
薪ストーブは(当然ですが)薪を入れ続けないと暖かさを持続できません。
夜中の寝る時間は、燃えていた薪の炎が消えて、だんだん寒くなってしまいます。
冬キャンプ 寝る時間の「寒さ対策」
薪ストーブが使用できない「寝る時間」の寒さ対策を、以下に3つ挙げます。
(対策1)灯油ストーブを使用する
寝る前に灯油ストーブをつけておくと、薪ストーブが消えても暖かく過ごせます。
(対策2)寝袋を冬対応のものに
冬の寒さに対応している「ダウン素材の寝袋」を使用しましょう。
寝袋を二重にしたり、ダウンジャケットを着て寝ても暖かく寝ることが出来ます。
(対策3)湯たんぽも効果大
水を入れた「湯たんぽ」を薪ストーブにそのまま置いて、湯たんぽを温めておくと便利です。
寝袋の中に入れておけば、湯たんぽは朝まで暖かい状態を保ってくれます。
【デメリット3】車の積載スペースを圧迫する
薪ストーブはかさばるため、持ち運び時に 車の積み込みスペースを圧迫します。
薪も一緒に持って行くなら、さらに荷物スペースを占領してしまいます。
車の積載スペースが心配であれば、コンパクトに収納できる薪ストーブを選びましょう。(後半に詳しく解説します)
【デメリット4】ランニングコスト(薪代)が毎回かかる
薪ストーブに入れる薪は(使う時間と量によりますが)1泊2日のキャンプで、2束〜4束は消費します。
一束の薪は平均相場で500円〜800円くらい。
毎回、薪代だけで約1000円〜3000円は費用がかかります。
【知識その3】いろんな薪ストーブの「種類の違い」を知る
キャンプ用の薪ストーブは、たくさんの種類が販売されています。それぞれの違いを知って自分の気に入った薪ストーブを見つけましょう。
薪ストーブの主な違いは、以下の5点です。
【違う点1】「材質」の違い
薪ストーブの材質は、鉄かステンレスの2種類に分かれます。
鉄製は、ステンレス製に比べて安価です。
ステンレス製はサビに強く、鉄製よりも長持ちします。メンテナンスも鉄と比べると比較的ラクです。
【違う点2】「煙突位置」の違い
薪ストーブ本体と煙突の接続位置は、本体の「真上」に位置するタイプと、「横向き」のタイプに分かれます。
この接続位置は、テントに薪ストーブを設置する時、非常に大事なポイントとなります。(詳しくは後述します)
【違う点3】「収納サイズ」の違い
薪ストーブは「煙突を薪ストーブ本体の中(炉内)に入れて収納できるか否か」で、収納時のコンパクトさに違いがかなり出ます。
車のラゲッジスペースに余裕が無い場合は、煙突が炉内に入れられるタイプを選ぶと良いです。
また専用の収納ケースが付属しているかどうか、ピッタリサイズの市販されているケースがあるのかも確認しておきましょう。
【違う点4】ガラス窓の有無
薪ストーブには、炎をながめることのできる「ガラス窓」が付いているタイプ、窓が付いていないタイプがあります。
炎をながめる「ガラス窓」の大きさも、薪ストーブによって様々です。
出典: Orland Living
【違う点5】炉に入る「薪サイズ」の違い
薪ストーブの大きさによって、炉内に入れることのできる 薪のサイズ(長さと太さ)が異なります。
その薪ストーブは「何センチの薪まで入れることが出来るのか?」は、必ず確認が必要です。
一般的に市販されている薪は、40cm位の長さが多いですが、コンパクトな薪ストーブには、このサイズの薪が入らないタイプもあるので確認しておきましょう。
薪を入れる炉の口が小さめの薪ストーブであれば、入らない薪を斧を使って小さく割る必要もあります。